各種検査

  • 胃・大腸の内視鏡

    内視鏡は、細長いファイバー(管)状の医療機器で、先端にカメラがついいます。ファイバーを臓器に挿入し、撮影した臓器の画像をモニターに映し出して観察します。内視鏡を鼻または口から挿入して食道・胃・十二指腸の状態を調べるものを上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)、肛門から挿入して大腸の状態を調べるものを下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)といいます。粘膜の微小な変化を見つけて観察することにより、がんの早期発見につながります。当院では、大腸ポリープや微小な大腸がんを発見した場合、内視鏡先端の穴から出てくる器具を使ってその場で切除をおこなっております。検査の流れについては、診療のご案内の中にある「胃カメラ」「大腸カメラ」の項目をご覧ください。

  • 腹部エコー

    当院では、腹部と頸動脈のエコー検査をおこなっております。腹部エコーは、腹部に検査用のゼリーを塗り、機械を当てて肝臓・胆のう・膵臓・脾臓・腎臓などに異常がないかを調べる検査です。超音波(高い周波数の音波)を臓器に当てたときに跳ね返ってきた反射を受信して画像にあらわします。脂肪肝、胆石、胆嚢ポリープ、腎結石などの発見に有効です。頸動脈エコーも同様の方法で検査します。頸動脈とは、脳に血液を送る首の血管で、狭窄やプラーク(血液中のコレステロールなどが沈着した物質)の有無、頸動脈壁の厚さや血流などを調べます。これにより、動脈硬化の進行具合を確認します。高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満などがあると、血管壁が厚くなって脳血管障害や虚血性心疾患のリスクが高くなります。定期的にエコー検査を受けることで、臓器や血管に起きている変化を追うことが大切です。

  • 採尿・採血

    採尿とは、尿に含まれる成分などを調べるために尿を採っていただく検査です。腎臓、膀胱や尿道の疾患、糖尿病の可能性などを調べます。採血は、静脈から血液を採取して、貧血、高脂血症、肝機能、腎臓の異常、糖尿病の有無などを調べる検査です。甲状腺機能や腫瘍マーカー、その他様々な疾患も調べることができます。

  • 胸腹部レントゲン

    胸部や腹部にエックス線という電磁波を照射して、臓器の異常がないかを調べます。胸部は、肺・心臓・両肺の間にある縦隔など、腹部では、便秘、腸閉塞、消化管の穿孔(穴が開いた状態)、結石、石灰化などが確認できます。画像はすぐに確認できます。

  • 心電図

    からだに電極をつけて、心臓が出す微弱な電流を記録します。心拍のリズムや心臓の壁の厚さ、心筋の状態などを調べます。当院は、12誘導心電図を採用しており、1枚の心電図に12種類の波形が記録されます。心電図の波形に異常があった場合には、心筋梗塞や不整脈、心肥大などを疑います。弁膜症など、心電図では見つからない病気もあります。

  • 骨密度測定

    骨密度とは、骨の中にカルシウムなどのミネラルがどの程度あるかを調べ、骨の強さを判定する指標です。エックス線を使って骨の量を測ります。当院では、MD法といって、手の骨と、厚さの異なるアルミニウム板を同時に撮影し、骨とアルミニウムの濃度を比べることによって測定する検査法でおこなっています。骨粗鬆症になると骨折のリスクが高まりますので、特に女性は50歳を超えたら定期的に測定することをお勧めします。

  • ピロリ菌検査
    (尿素呼気試験、便中ヘリコバクター・ピロリ抗原検査、血中ヘリコバクター・ピロリ抗体検査)

    ピロリ菌は、ウレアーゼという酵素をもっており、胃の中に存在する尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解しています。二酸化炭素は吸収されて血液を通して肺に移り、呼気中に炭酸ガスとして排出されます。尿素呼気試験とは、この仕組みを利用して、尿素の含まれた検査薬を服用いただいて検査をおこないます。ピロリ菌に感染している場合は、尿素が分解されて呼気に二酸化炭素が多く検出されることになります。その他、便を採取して便中に存在する抗原の有無を調べたり、採血をして血液中に存在する抗体の有無を調べる方法もあります。

  • CAVI

    大動脈を含む、心臓(Cardio)から足首(Ankle)までの動脈(Vascular)の硬さを反映する指標(Index)です。動脈硬化が進んでいるほど高い値となります。冠動脈が詰まることによって起きる心臓や血管の病気の早期発見につながります。仰向けになってベッドに寝ていただき、両腕と両足首にカフ(圧迫帯)を巻き、両手首に心電図の電極を、胸の上に心音を聴くマイクを置いて検査します。

  • ABI

    足首(Ankle)と腕(Brachial)の血圧比のことで、動脈の狭窄や閉塞の状態をみる指標です。通常、足首の血圧は腕の血圧より少し高くなりますが、下肢の動脈に狭窄や閉塞があるとその部分の血流が悪くなるため、足首の血圧は低くなります。検査方法は、CAVIと同様で、同時におこなうことができます。

  • その他一般的な健康診断項目

    身長、体重、腹囲、視力・色覚、聴力、血圧等の測定